日本において今月上旬に東北地方が大地震に襲われた。ニュージーランドでの地震といい、今回の震災といい悪いニュースが立て続けに起こっている。日本はいくつものプレートが重なり合う地震大国であり、常に地震とそれに伴う津波や火災などに気をつける必要がある。日本の民主党は事業仕分けで政府支出を削っているようだがこれは大きな間違いである。政府が公共事業で防波堤やダムを造らなければ、今回のような震災で住民や建造物が津波に流されてしまったり、大雨で町の水没や土砂崩れなどで多大な被害を受けてしまうからである。少なくとも安全という観点から言えば「公共事業がムダ」という説には根拠が無いのだ。メトロポリスである東京では近いうちに計画停電が実施される。今回の地震に伴う福島原発の原子炉機能消失によって電力供給に多大な支障が生じ、近隣の大都市(すなわち東京)への安定した送電が不可能になったためだ。この事実からも日本がいかに原子力発電に依存しているかがわかる。2008年度の日本の総発電量は、OECDの統計によれば1082014(GWh)でありそのうち原子力発電が258128(GWh)と実に25%を占めているのだ。原子力依存度はイギリスが11~13%、アメリカが約20%、ドイツが23%であることをみればこの値がいかに大きいかわかる。また日本の水力発電も全体の8~9%と決して無視できない割合だ。「公共事業はムダだから」などと唱えつつダム建設や原発建設に反対する人たちは電力供給の如何なる代替案を出すのだろう?彼らは都心機能がストップし不便になることをいとわないのだろうか?
ノーベル経済学賞を1999年に受賞したロバート・マンデルはユーロの父と呼ばれるが、そのマンデルが関わっているマンデル・フレミングモデルでは財政政策が自国通貨高による輸出減という形で無効になるとしているが、通貨高は金融政策によって調節できるのであり日銀が本腰を挙げて金融緩和をすれば通貨高を回避できるのは当然といえる。(もしそうでなければ、量的緩和はインフレと無関係ということになってしまう。そのため、政府紙幣発行で日本の財政状況は一気に解決できることになりますね)財政支出を拡大させればその分だけ名目GDPが伸び、政府の負債対GDP比率が減少するのだ。景気が回復すれば自然と税収も回復することが期待される。
個人的にはマンデルの理論よりもクルーグマンやスティグリッツの経済理論のほうに説得力を感じる。 財政支出は増やしていくべきなのだ。特にデフレや不況の際には。
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